こんにちは。 高松市元山町琴電元山駅近くにあるわかくさ整骨院高松院の西山です。
スポーツをしている際に思いもよらない怪我をしてしまったという経験はありませんか? また長年スポーツ競技を行っていて身体を痛めてしまったという方もいると思います。 今回、スポーツ障害について書いて行こうと思いますのでよろしくお願いします。
1スポーツ障害について
2なぜ、スポーツ障害になるの?
3スポーツ障害の紹介(上肢編)
4対策と予防
5ストレッチ紹介
スポーツ障害とは
スポーツ活動中に特定の部位に繰り返し外力が加わるような動きや、オーバーユース(使いすぎ)によって起こる障害の事です。
また、スポーツ外傷とは
スポーツ活動中に、1回または数回の大きな外力で生じる外傷の事を指します。
骨折、脱臼、捻挫、肉離れなどが当てはまります。
今回、スポーツ障害について書いて行こうと思いますのでよろしくお願いいたします。
スポーツ障害は大人も子供もなることがありますが、多いのは成長期の子供に多く見られます。 成長期には骨が成長しその後筋肉が成長して身体が作られていくからです。
成長期の骨は両端が軟骨になっていて、骨端線と呼ばれる部分から骨が伸びていきます。そのため骨、関節は成人に比べて脆弱で特定の部位に繰り返し力が加わると傷ついたり、変形したりして障害が生じやすいのです。
運動に伴う筋肉の伸縮やねじれ、骨での衝撃吸収などスポーツは肉体に与える負担が大きいといえます。また、負担をうけた体の組織が一度壊れることにより修復されて新しい細胞組織がつくられますが、体を使いすぎることにより組織を壊すスピードが修復するスピードよりも速くなりそれが原因でスポーツ障害になってしまいます。
ここでは各部位で見られるスポーツ障害について書いていきます。
成長期における小中高生のスポーツ障害は上肢、下肢両方に見られますが主に下肢に多く見られます。 下肢に多く見られる理由の1つとしては体重が下肢にかかり骨や関節へ負担がかかる為です。今回は上肢の代表的な疾患を紹介していきます。 次回、下肢のスポーツ障害を書いていきますのでよろしくお願いいたします。
上肢(代表的な疾患)
①肘関節
1)野球肘
野球の投球による肘部の障害で成長期の過剰な投球動作などにより発生する

分類
内側型
発生機序としては野球肘の大部分を占めコッキング期から加速期にかけて肘に強い外反力に対し前腕回内屈筋群が強く収縮し、また内側側副靱帯により強い引っ張りのストレスが肘部内側にかかり発生する。
症状としては肘内側の痛み、腫れ、圧痛、軽度の肘伸展障害、投球動作時に痛み見られる。また、肘の内側側副靭帯損傷やその引っ張りにより
裂離骨折も見られる場合がある。内側上顆炎の場合、日常生活において物を持ち上げたり力を入れる動作で痛みの増強を訴える。
上腕骨内側上顆炎を野球肘と総称してますが、ゴルフやテニス(フォアハンド)などのスポーツでも発生する肘部の疼痛性運動障害である。
外側型
発生機序としては内側型に比べると少ないが、加速期からフォロースルー期にかけて肘に強い外反力がかかり上腕骨小頭と橈骨頭間に過度の圧迫力がかかり発生する。
症状としては強い圧迫力が加えられた結果、上腕骨小頭の
離断性骨軟骨炎を発症する。初期では投球時に外側部の痛みは見られないが、関節遊離体(関節ネズミ)を生じ関節内にロックすると突然発症する。 将来的に変形性関節症にいたることもある。
※離断性骨軟骨炎・・・関節軟骨の一部が軟骨下骨層とともに壊死を起こす疾患。 壊死部は離断され関節遊離体になる。
治療としては保存療法を行うことも可能ですが、発育期におけるものは将来性を考えて治療が長期化する場合もあります。投球はもちろんバッティングも禁止する。 保存療法は最低でも3ヵ月間行い、まず肘の自動運動を行わせ、スポーツ活動への復帰には1年以上を要する。状態によっては観血療法となることもあります。
野球肘の対策は、早期発見と過剰投球にならないように練習量や投球動作の見直しの管理が必要となります。小学生は1日50球程度で週200球、中学生は1日70球程度で週350球、高校生は1日100球程度で週500球を超えないことが提案されています。
2)上腕骨外側上顆炎(テニス肘)
一般的にテニスのバックハンドストロークで発生する上腕骨外側上顆炎による外側型の疼痛性運動障害。
病因としては使い過ぎであり、ラケット操作技術の低い初心者やラケットを支える筋力の弱い40~50歳の女性に好発する。この障害はゴルフやバトミントン等のスポーツ障害や手をよく使う方にも多く見られる。
発生機序としてはバックハンドストロークで正確にボールを捉えることができなかったときに受ける衝撃に手関節の伸筋、特に短橈側手根伸筋で対抗しようとして筋肉の起始部で変性を起こしたり、また前腕浅層伸筋群付着部である外側上顆部の微小断裂、骨膜の炎症を発生する。
症状としては手関節背屈時(手を体の方に倒す動作)やラケットのグリップ時の肘から前腕にかけての痛みや局所の圧痛、熱感を有する場合もある。日常生活では、回内位(手のひらを下に向ける動作)で物を持ち上げたり、タオルを絞る動作などの伸筋群が緊張する動作時に痛みを訴える。 疼痛誘発テストは診断に有用である。
①チェアーテスト(椅子テスト)
患者に肘関節伸展、前腕回内位(腕を伸ばし手のひらを床に向ける)で椅子を持ち上げてもらい、上腕骨外側上顆部に痛みが誘発されるかどうかの確認。痛み誘発されれば陽性。
②トムゼンテスト(手関節伸展テスト)
患者に拳をつくらせ、肘関節伸展、前腕回内位、手関節背屈(手首を体の方に倒す)をとらせる。 検査する方は手関節を掌屈(床の方に倒す)方向に抵抗を加える。この動作にて上腕骨外側上顆に痛み誘発されれば陽性。
③中指伸展テスト
患者は前腕回内位で、肘関節手関節、中指をそれぞれ伸展位とするように指示する。検査する方は患者の中指に対して掌側(手のひら側)に抵抗を加える。 上腕骨外側上顆に痛み誘発されれば陽性。
治療としては保存療法を継続すると、数か月で症状の改善がみられます。手の使用を最低限とし、局所の安静のための固定、テニス肘バンドを使用することも痛みの緩和に有用となります。痛みが軽減すれば、ストレッチ、筋力強化訓練を行い、 技術の習得、ラケットの変更など再発防止に努めていくことが必要となります。
②手関節
1)TFCC(三角繊維軟骨複合体)損傷
三角繊維軟骨(関節円板)、手関節尺側側副靱帯および掌側と背側の橈尺靱帯などを含む尺側支持機構を三角繊維軟骨複合体(TFCC)といいます。 このTFCCは手関節尺側の衝撃を吸収するクッションの役割と遠位橈尺骨間の動きを制御するスタビライザーの役割をもちます。
発生機序としては転倒した際に強く手をついた際や手関節から前腕に強いねじれ外力、特に回内力が加わった際に発生するものと、手関節の使いすぎや変性がある場合の軽微な外力で発生するものがあります。
症状としては手関節尺側(小指側)の痛みと手関節回内回外運動時に痛みとクリック感を訴えさらに尺屈させると痛みは増強する。尺骨頭と手根骨間に圧痛があります。
治療としては原因となる動作の中止と、局部の安静を図り保存療法を行います。 改善みられなければ観血療法が必要となります。
対策として
・休養をとる
身体を酷使していくにつれ、靱帯、骨、筋肉に負荷が蓄積されていきます。その負荷が限界を超えてしまうと怪我をしてしまいます。
上記の組織と体力の限界は反比例し、患者自身はまだ活動できると思っていても身体は限界に達しているケースが多いです。
身体の負荷が蓄積されるにつれ、損傷されている部位に違和感や疲れを感じるようになっていきます。ですので違和感などの兆候が出たら無理せず休養を取るようにすることがスポーツ障害を予防する何よりの対策になります。
・筋力アップと柔軟性改善
特定の部位に負荷がかかる場合は、その周囲の筋力不足や柔軟性不足が考えられます。また左右の筋肉量のアンバランスになっている場合も考えられます。この状態が続くことによってスポーツ障害になりスポーツパフォーマンスの低下にもつながります。
バランスのとれた筋力作りと身体の柔軟性向上することで怪我を未然に防いでいく必要があります。
・ウォーミングアップ
練習や試合の前にはウォーミングアップ(準備運動)をします。 ウォーミングアップをすることにより身体が温まり、筋肉の動きも良くなりパフォーマンスの向上、怪我の予防にもなります。
・栄養
三大栄養素(炭水化物、脂質、タンパク質)をしっかりと摂るとともにビタミンやミネラルをバランスよく摂取して疲労回復に努めます。 理想としては、主食、主菜、副菜、乳製品、果物を摂取するのが理想ですが、一度には全部そろえるのはむずかしいかもしれませんのでできる範囲で摂取してみましょう。
・睡眠
睡眠時に成長ホルモンが生成され、筋肉や骨などの成長を促します。 また疲労回復にも睡眠は大事になります。 また睡眠のゴールデンタイムというのがあって22時~2時までに睡眠をとることによって成長ホルモンの分泌もより促せるようになります。 要は体内時計を適切に保って睡眠時間を確保するということになります。
今回は上肢のストレッチを紹介していきたいと思います。 部活や競技の前後にできる簡単な内容ですので参考にして行ってください。
ストレッチをするうえで大事なこと
①息を止めない。(深呼吸しながら)
②ストレッチしている筋肉を意識して行う。
③痛みのない程度で行う。
野球肘(前腕屈筋群)
①ストレッチをする側の肘関節を伸ばしベッドや机等に手をつきます。
②反対の手でストレッチをする側の人差し指を上に引き上げます。
③次に中指も同様に行います。
※この時に手のひらもストレッチするように伸ばしていく事。
テニス肘のストレッチ(前腕伸筋群)
①ストレッチする側の肘関節を伸ばし、手のひらを床にむけて指を伸ばします。
②反対の手でストレッチする側の手を持ち身体のほうに曲げる。
※痛みのない程度でストレッチをしてください。
最後に
わかくさ整骨院高松院ではスポーツ障害で来院される患者様も多く、年齢層も様々です。
その中でも中高生の割合がやはり多いのが現状となります。 多少の痛みや違和感があっても我慢して限界がきて来院される患者様もいらっしゃいます。 怪我をする前に治療やケアをしていく事が大切となります。 わかくさ整骨院高松院では、トレーナー資格を所持したスタッフがマンツーマン指導又は少人数で行うトレーニングコースがあります。 現在、テニス、野球、アイスホッケー等の競技者のトレーニングを担当しており、個々に合わせたオーダーメイドのトレーニング内容を作成しスポーツパフォーマンスの向上と怪我をしにくくさせる身体作りを目指し取り組んでいます。また、スポーツ中の怪我に対しても個々にあった治療を行っております。
部活や競技でもっと活躍したいと思われる方や、怪我をしにくい身体作りをしたいという方、スポーツ障害にお悩みの方は一度ご連絡頂きましたらご相談に応じますのでお気軽にご連絡ください。
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